将来の夢は看護師!という子ども、若者は少なくないと思われます。白衣をまとい、きびきびと働き、そして優しい看護師さん。そんなイメージを抱き、また、若者であれば、国家資格に基づいた専門職として、しっかり働けるということで、看護への道を夢見て目指すこともあるでしょう。
しかし、現実は看護師不足であり、また、看護学校や大学などに入ったり、その職に就いたとしても、仕事の厳しさや、理想と現実のギャップから、夢をあきらめてしまう人がいるのも現実の一つです。このギャップを埋めるには、看護師になる前に、看護の仕事とはどのようなものであるか、看護師の資格を持つとどのような職場があるのか、働き方があるのかを、子どもや若者が知る機会を設けることが大事なのではないかと思われます。
インターネットで、「看護体験」と検索すると、各都道府県の看護協会が、「ふれあい看護体験」や「一日看護体験」という催しをしている、その案内がたくさんヒットします。現場を見学したり、簡単な看護体験を行ったり、実際の進路相談に乗ってくれるという、とても有益なチャンスです。
何となく、憧れだから、かっこいいから、資格職だから…と、いきなり看護系の学校を受験して、入学してしまうよりも、こういうチャンスを生かして、しっかり考えてから看護の道を目指す人が増えると、夢を確実に実現し、心構えを持って働く、良い人材になるのではないかと思います。
これからの社会は、若い人口が減る中で、看護師のなり手も少なくなることが懸念されます。また、厳しい労働条件、命を預かる重大さのプレッシャーから、続かない人もいるでしょう。しかし、医療のある限り絶対不可欠な存在です。若い人が看護への夢を具体的に描いて、実現し、意欲的に働けるよう、業界側がこれからも努力をすることが重要になると思われます。